筋トレ前後の食事メニューは何を食べるべき?筋肉を増量する方法と知っておくべき4つのポイント

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筋トレ前後の食事は何を食べるべき?筋肉を増量する方法と知っておくべき4つのポイント

「自分なりにハードに筋トレしているつもりなのに、一向に筋肉が大きくならない……」そんな悩みを抱えているトレーニー(筋トレをする人)は少なくありません。

もちろん脂肪と違って筋肉は急に増えないので、大きくするためにはある程度の期間が必要です。しかし半年や一年もの間筋トレに打ち込んでいるのに結果が出ないような場合は、そもそも筋トレ「以外」の部分に問題があるのかもしれません。

ここでは筋肉を増量するために知っておくべきポイントを「筋トレ前後の食事」や「オフの過ごし方」といった側面から解説します。

筋肉を増量させるための3つの柱「筋トレ」「食事」「休養」

「筋トレ」「食事」「休養」

具体的なポイントの解説に入る前に、筋肉を増量させるという目的を達成するために必要な3つの柱を理解しておきましょう。

それはすなわち「筋トレ」「食事」「休養」です。

体が「成長の必要性」を感じる筋トレを

なぜこの3つが筋肉増量の柱なのでしょうか。まずは筋トレについて考えてみましょう。

私たちの体は本来、生きるために最適な機能が備わるように作られています。指が自在に動くのは道具を作ったり、細かい操作をしたりするためですし、脚が腕に比べて太いのは体重をしっかり支えるためです。

そのため普段それほど筋力のいらない生活を送っていれば、体はそれを必要のないものとして減らしてしまいます。

したがってこれを防ぎ、筋肉を大きくさせるためには、体が「このままの筋肉量では生活できない」と感じるレベルの負荷をハードな筋トレによって筋肉にかける必要があるのです。

体の「材料」となるのが食事

次に食事です。いうまでもなく、私たちの体は内部に摂取した食べ物などによって作られています。逆にいえば、十分に食べ物などを摂取していない場合、現在の体を維持したり、成長させたりすることはできません。

筋肉の増量は、すなわち体の成長です。もし筋肉で体を大きくしたいのであれば、現在の体を維持する以上の食べ物などを摂取するとともに、主に筋肉の材料となる栄養源を重点的に摂取する必要があります。

いくらハードに筋トレをしていても、こうした食事がおろそかになっていれば、なかなか思うような筋肉量の増加は期待できないのです。

体を「消耗モード」から「回復モード」に切り替える休養

最後に休養です。日常生活を送っている間、私たちの体の活動は基本的に「消耗モード」になっています。

例えば筋肉を使えば筋線維が破壊されますし、有酸素運動をすれば血中や筋肉中の糖(グリコーゲン)が使われます。日常生活が肉体的・精神的にハードであるほど消耗する量も増えますから、毎日ハードな筋トレをしてしまうと疲れは溜まっていく一方となります。

消耗モードから「回復モード」に移行し、体を癒すのが睡眠などの休養です。いかに回復モードの時間を確保し、食事で摂取した栄養を筋肉に変えるかが、筋肉を増量させるかどうかの分かれ目になります。

筋トレだけ、食事だけ、休養だけでもダメ。筋トレと食事だけでもダメですし、筋トレと休養だけでも、食事と休養だけでもダメです。この3つがきっちりそろって初めて、私たちの筋肉は成長してくれるのです。

以下で紹介する4つのポイントを読む前に、まずはこの大原則を頭にしっかりと入れておきましょう。

筋肉を増量するために知っておくべき4つのポイント

4つのポイント

1.筋トレ前の食事は「時間」によって決まる!

おそらく多くのトレーニーにとって、筋トレの時間ほど力を使う場面はないでしょう。したがって筋トレ前の食事は、1日のうちで最も力になりやすいエネルギーを摂取できるものでなければなりません。

ではこの「最も力になりやすいエネルギー」とは何でしょうか。

運動を行なうとき、まずエネルギー源となるのは血液中の糖分(血糖)、そして筋肉のグリコーゲン(筋グリコーゲン)である。
引用:『一流アスリートの食事: 勝負メシの作り方』

テニスの錦織圭選手などの栄養士を務めた細野恵美さんによれば、それは炭水化物(糖質)です。炭水化物の重要性については「筋トレに「糖質」は必要不可欠!その理由と効果的な摂取方法」でも解説しましたが、とりわけ筋トレ前には重要な栄養素となります。

しかしいくら炭水化物が栄養になるからといって、筋トレ直前に普通の食事をとってもすぐにはエネルギーにはなりません。つまり何が最適な筋トレ前の食事になるかというのは、筋トレまでの時間によって決まるのです。以下の表は細野さんの著書『一流アスリートの食事: 勝負メシの作り方』を参考に、時間別の食事内容のポイントをまとめたものです。

筋トレまでの時間 食事内容のポイント
3時間前 普通の食事。ただし以下の3点が条件。
・糖質が中心。
・低タンパク低脂質。
・ビタミン、ミネラルが豊富。
1〜2時間前 おにぎり、お餅、サンドイッチなどを少量食べる。
ビタミン・ミネラル類はサプリメントで摂取する。
30分前 バナナ、オレンジ、リンゴなどの果物や、
脂質の少ない和菓子、サプリメントなど。
直前および最中 サプリメント、アメなど。

また炭水化物と同じくらい注意したいのが脂質です。脂質は消化するためにも比較的大きなエネルギーを必要とします。そのため揚げ物などの脂っこい食べ物を筋トレ前に食べてしまうと、それが原因でスタミナ切れを起こす可能性があるのです。

筋トレから3~4時間前の食事ならともかく、それ以降のタイミングで食事をとる場合は、脂質の量にも注意して食事選びをするようにしましょう。

筆者はこの1ヶ月ほど、筋トレの1時間前にハチミツとトースト、筋トレ直前にドライいちじくを食べるようになってから、筋トレ中にスタミナ切れになることがなくなりました。以前は筋トレ直前にカーボドリンクを18g飲むようにしていましたが、そのときはよくスタミナ切れを起こしていました。

直前のドライいちじくは、細野さんのセオリーから外れる食べ物ですが、筆者にとっては(あるいは筋トレにとっては)問題ないようです。みなさんも色々と試して、自分にとってベストの筋トレ前の食事を見つけてみてください。

2.筋トレ後の食事はとにかく「タンパク質」が肝

次のポイントは筋トレ後の食事です。炭水化物がカギを握っていた筋トレ前の食事に対し、筋トレ後の食事のカギはタンパク質です。

筋トレで傷ついた筋線維の修復材料となるタンパク質は、筋肉を増量させるためには必要不可欠です。したがって筋トレ後の食事では、他の食事に比べて多めのタンパク質摂取を心がける必要があります。

ただし、注意したいのは筋トレ後しばらくの間、消化器官が活動レベルを低下させている点です。消化器官を動かしているのは自律神経のうち、リラックスしている時に動きやすい副交感神経です。

一方、筋トレのようなハードな運動をしている時に活発になっているのは交感神経です。したがって筋トレ後は交感神経が優位になっており、消化器官を動かしている副交感神経の活動が弱まるというわけです。

そのため筋トレ後に消化に悪いもの(脂質の多い食べ物など)を食べると、消化器官に負担をかけてしまいます。筋トレ後の食事は消化に良いものを選ぶか、どうしても消化に悪いものを食べたい場合は筋トレから時間を空けるようにしましょう。

しかし筋トレから時間を空けて食事をとる場合は、筋トレ直後にプロテインとカーボドリンクだけでも飲むようにすべきです。

運動栄養学者である鈴木正成さんの著書『改訂新版 実践的スポーツ栄養学』によれば、レジスタンス運動(筋トレ)を行なった直後にタンパク質と炭水化物のサプリメントを摂取した被験者と、レジスタンス運動から2時間後にサプリメントを摂取した被験者を比較したところ、前者では筋肉量の増加が認められましたが、後者では認められませんでした。

つまり筋トレ直後の栄養摂取は、筋肉の増量につながりやすいというわけです。くれぐれも筋肉増量のチャンスを逃さないようにしたいものです。

3.筋肉を増やすためのPFCバランスの見極め方

ダイエットを確実に成功させる方法!「除脂肪メソッド」8つの基本を体験談とあわせて紹介」では、除脂肪という視点からPFCバランスについて解説しましたが、筋肉を増やすためにもPFCバランスは非常に重要です。

タンパク質、脂質、炭水化物の摂取カロリーの配分次第では、全く同じ総摂取カロリーでも「皮下脂肪のない引き締まった肉体」にも「皮下脂肪たっぷりのだらしない肉体」にもなり得るからです。

例えばファストフード店やコンビニで何も考えずに食事をしていると、総じて脂質過多、よくても炭水化物過多になりやすくなります。自炊以外の方法で理想的な体づくりを目指す人にとって、PFCバランスは気にしてもしすぎることはないとさえいえます。

では筋肉を増やすためのPFCバランスとはどのような配分なのでしょうか。『IRONMAN』の2017年7月号では、タンパク質の摂取量を除脂肪体重1kgあたり2.2g、炭水化物を4.4g、脂質を1.1gに設定するよう勧めています。

これをカロリーに換算するとタンパク質は除脂肪体重1kgあたり8.8kcal、炭水化物は17.6kcal、脂質は9.9kcalとなります。したがってこのときのPFCバランスはおよそ1:1:2です。

しかしPFCバランスには難しい問題があります。というのも「このPFCバランスを守れば万人が筋肉を増やせる」という答えがないのです。

『IRONMAN』のPFCバランスで筋肉が劇的に増える人もいるでしょうし、逆に脂肪がつきすぎるという人もいるでしょう。また、自分の体が成長するのに必要なカロリーを摂取しているのかという問題も絡んできます。

いくらタンパク質の配分を大きくしても、総摂取カロリーが総消費カロリーよりも少なければ筋肉が成長しづらくなるからです。

筆者の場合、総摂取カロリーを2600kcalに設定し、PFCバランスを3:3:4にしていたときは、明らかに脂肪ばかりついてしまっていました。しかし総摂取カロリーを2200kcalに、PFCバランスを2:1:2にしてからは体脂肪を減らしつつ、筋肉量を増やすことに成功しています。

このままのPFCバランスで少しずつ総摂取カロリーを増やしていけば、しばらくは着実に筋肉量が増えるだろうと予想しています。

このように自分に適したPFCバランスを見極めるためには、『IRONMAN』などで紹介されている配分を基本にしつつ、自分の体で試行錯誤していくしかありません。

ダイエットを確実に成功させる方法!「除脂肪メソッド」8つの基本を体験談とあわせて紹介」では適切な総摂取カロリーの目安の見つけ方などについても解説していますので、そちらもぜひ参考にしてみてください。

4.筋肉を増やすベストなオフの過ごし方

続いては筋肉を増やすための休養について解説します。代表的かつ最も重要な休養は睡眠です。睡眠には様々な役割がありますが、トレーニーにとっては主に筋肉の疲労回復という役割がポイントになります。

筋肉にとってより良い睡眠にするためにはいくつかの切り口がありますが、ここでは睡眠の質を良くするサプリメントについて紹介します。

例えばマグネシウムは筋肉をリラックスさせたり、副交感神経を優位にして精神的な緊張を解す役割のあるミネラルです。バナナや海藻類、ナッツ類、葉野菜などに多く含まれますが、日本人の生活では不足しやすい栄養素とされています。

これをサプリメントから摂取する習慣をつけておけば、筋肉の疲労回復に効果が期待できます。ただマグネシウムの錠剤サプリメントは吸収率が悪いため、吸収率の高いマグネシウムオイルで皮膚から摂取することをおすすめします。まだ日本ではメジャーではありませんが、 iHerb通販サイト などの海外通販サイトなら手頃な価格で手に入れられます。

このほかにも鎮静作用のある神経伝達物質「GABA」の材料となる「ビタミンB6」や、睡眠を深くする効果のあるアミノ酸「グリシン」、寝つきを良くするホルモンである「メラトニン」の材料となる「トリプトファン」などもサプリメントで摂取できます。

ただ、これもPFCバランスと同様向き不向きがあるため、一つずつ自分の体で試していく必要はあります。筆者の場合マグネシウムオイルとグリシンは効果を実感できましたが、ビタミンB6は効果が実感できず、トリプトファンは飲んだ日に限って毎回悪夢を見るという結果でした。

そのため、今はコストパフォーマンスも高いマグネシウムオイルだけに絞っています。

また睡眠以外の休養、つまり筋トレをしない日の過ごし方も筋肉の増量に影響があります。といっても「オフの日は筋肉に負担をかけないために何もするな」というわけではありません。

しかしオフの日の栄養摂取については注意を払いましょう。

筆者は筋トレを始めた頃「筋トレをしないんだからプロテインは要らない」「なんなら力を出す必要もないんだから、あまり食べなくたっていい」と考えていました。ところがこれは大間違いだったのです。

オフの日も私たちの体は「いまだ!」とばかりに筋肉を修復してくれています。そのためにはタンパク質だけでなく、あらゆる栄養が筋肉には必要なのです。したがって筋肉をできるだけ早く大きくしたい人は、オフの日もPFCバランスを考慮した栄養摂取を心がけるようにしましょう。

まとめ:「筋トレ」「食事」「休養」のバランスを考えよう

筋トレを高頻度かつハードにこなすなら、そのぶん食事と休養をしっかりとらなければ筋肉を増量させることはできません。

しかし筋トレを大してハードにこなしていないにもかかわらず、食事と休養ばかり重視していても、体脂肪ばかり成長するだけです。

重要なのは「筋トレ」「食事」「休養」という3つの柱のバランスです。ここで解説した4つのポイントを参考に、今一度筋トレ「以外」を見直してみてはいかがでしょうか。

関連おすすめ記事

参考文献
『IRONMAN』2017年7月号
『除脂肪メソッド: リバウンド知らずの"脂肪撃退"マニュアル』
『一流アスリートの食事: 勝負メシの作り方』
『改訂新版 実践的スポーツ栄養学』

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