「筋トレに最適な時間帯」は睡眠時間から考えろ!「夕方がベスト論」の無意味さと睡眠の重要性とは?

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「筋トレに最適な時間帯」は睡眠時間から考えろ!「夕方がベスト論」の無意味さと睡眠の重要性とは?
筋トレをしていると、トレーニングの時間帯によって調子がいいときがあったり、悪いときがあったりします。

そこで気になってくるのが「筋トレはどの時間帯にやるのが、一番効果的なのか」ということ。

ここではこの疑問に答えるとともに、実は筋トレの初心者や中級者にとっては「効果的な時間帯」は大した問題ではなく、「今筋トレして、夜眠れるのか」の方が重要だという視点を提案します。

加えて筆者が実践している質の高い睡眠のためのノウハウもご紹介します。筋トレの効果を倍増させるためにも、「最適な時間帯」とはいつなのかを考えてみましょう。

「筋トレが最適な時間帯」はいつなのか?

はてな

筋トレの質が最も高くなる時間帯は「夕方」

一般的に筋トレの質が最も高くなる時間帯といえば夕方とされています。これは人体のメカニズムとして、最もパフォーマンスが高くなるからです。

筋トレに関連する身体の機能には、主に以下の4つが挙げられます。

  1. 体温
  2. 筋力
  3. 酸素消費量
  4. 肺活量

体温が最も低くなるのは眠っているときです。そのため朝起きてすぐの時間帯は体温が低く、筋肉も硬くなっている状態です。これでは質の高い筋トレは難しいでしょう。

逆に最も体温が高くなるのは、午後2時ごろとされています。この時間帯が最も筋肉も柔らかく、怪我につながりにくい時間帯といえそうです。

一方で2〜4の筋力、酸素消費量、肺活量は全て夕方にピークを迎えます。筋トレに筋力が重要なことはいうまでもありませんが、筋肉が機能するためには酸素が必要不可欠なので、酸素消費量と肺活量も非常に重要な要素です。

また筋肥大を目指す場合、筋肉を促進する成長ホルモンの分泌量にも注目が必要です。近年の研究では、成長ホルモンの分泌量は朝よりも夕方のトレーニングでより増加するというデータが出ています。

以上の点から、「筋トレの質が最も高くなる時間帯=夕方」だと言われているのです。

筋トレの質は「時間帯以外」でも調整できる

しかし普通に仕事をしていて、夕方に筋トレの時間が取れる人というのはあまりいないはずです。つまり一般的なトレーニーにとって「筋トレの質が最も高くなる時間帯=夕方」という情報は、ほとんど意味がないのです。

さらにいえば筆者の経験上、筋トレの質は「時間帯以外」でも十分調整が可能です。

筋トレの質を高めるためには何が必要かと考えた場合、以下の3点が挙げられます。

  1. 身体機能の高まり
  2. パワーを出すための十分なエネルギー
  3. 全力を尽くすための精神状態

1の「身体機能の高まり」を意識した筋トレが、前述した「筋トレの質が最も高くなる時間帯=夕方」に合わせた筋トレです。しかし仮に夕方に筋トレの時間が確保できたとしても、他の要素が不足していれば筋トレの質は低下してしまいます。

2の「パワーを出すための十分なエネルギー」が何かといえば、エネルギーの素となる炭水化物=糖質や、瞬発的なパワーの発揮をサポートするクレアチン、持久的なパワーの発揮をサポートするベータアラニン、そのほかビタミンやミネラル、あるいは水も当てはまります。

これらをプレワークアウト(筋トレ前)のサプリメントとして摂取するだけでも、筋トレの質は大幅に上がります。

また3の「全力を尽くすための精神状態」も非常に重要な要素です。

例えば高重量のスクワットに挑戦するとき、バーベルを担ぐ前から「今日はなんだか調子が悪い気がする」「今日の仕事はうまくいかなかったなあ」などとネガティブな精神状態になっていると、ほぼ確実に重量に負けてしまいます。特にホームトレーニーの場合、高重量のスクワットはある意味で命がけです。

そのレベルの挑戦をするには「なんでもかかってこい!ぶっ倒してやる!」くらいの強烈な闘争心を燃やしていなければなりません。そのためには筋トレに合わせて全力を尽くすための精神状態を整えておく必要があるのです。

「身体機能の高まり」=「筋トレの時間帯」にこだわるな


上記の3点はどれも重要な要素には違いありませんが、3点のうち最も影響力が小さいのは1の「身体機能の高まり」です。

エネルギーや精神状態が整っていなければ筋トレの質は大きく下がるが、身体機能に関しては大きな差はない。これがホームトレーニング歴4年になる筆者の実感です。

加えて「筋トレの質が最も高くなる時間帯=夕方」はあくまで一般論で、他の時間帯の方が高いパフォーマンスが発揮できるという人もいます。

例えば日本唯一の男性プロボディビルダー山岸秀匡さんは、過去のインタビューの中で筋トレを午前中に済ませていると答えていました。

筋トレが仕事になっている山岸さんでさえ「筋トレの質が最も高くなる時間帯=夕方」にこだわっていないのであれば、一般トレーニー、ましてや初心者や中級者が気にする必要はほとんどないといえるのではないでしょうか。

筋トレの時間帯は「極上の睡眠時間」目線で考えよう

筋トレをやってはいけない時間帯

筋トレをやってはいけない時間帯

だからといって「筋トレはいつやってもいい」というわけでもありません。というのも筋トレにおいては「この時間にやるべき」より「この時間にやってはいけない」の方が重要だからです。

筋トレをやってはいけない時間帯には大きく3つあります。

第一は先ほども触れた「朝」です。筋肉が硬いままハードな筋トレをすると、筋を痛めたり、肉離れを起こしたりと、怪我のリスクを高めてしまうからです。

また睡眠中は体が飢餓状態にあるため、朝起きてすぐは栄養状態が悪く、「パワーを出すための十分なエネルギー」が不足しているという点にも問題があります。

第二の時間帯は「食後すぐ」「空腹時」です。食後すぐの私たちの体は基本的に消化作業に集中しています。

そのため血液やエネルギーが臓器に回っているので、筋トレをすると消化不良を起こしやすいうえに力もフルに発揮できません。空腹時に関しては「パワーを出すための十分なエネルギー」の観点からNGです。

第三の時間帯は「深夜」「夜寝る前」です。

私たちの体には「交感神経」と「副交感神経」という2種類の自律神経があります。「交感神経」が運動しているときや集中して考え事をしているときなどに使われる、いわば「オンの神経」です。

「副交感神経」は眠っているときやリラックスしているときに使われる神経で、「オフの神経」といえます。交感神経と副交感神経はシーソーのような関係性を持っており、一方が活発化しているときはもう一方は不活発になっています。

したがって筋トレをすると「オンの神経」である交感神経が活発になり、眠るために使われるはずの副交感神経が不活発になってしまうのです。このバランスが整い、副交感神経が活発になるためには時間がかかります。

また、私たちが眠いと感じるとき深部の体温は一定以下になりますが、運動をしてから眠いと感じるまで深部の体温が下がるには、4〜5時間が必要だとされています。したがって質の高い睡眠をとるには、就寝時間の4〜5時間前までには筋トレを終わらせておかなければならないのです。

質の高い睡眠は、筋トレの効果を倍増させる

ベッドと枕
私たちの体は大きく2つのモードを使い分けています。

ひとつは「体外から摂取した物質を体内で分解するモード」で、もうひとつは「体外から摂取した物質を体内で合成するモード」です。

「体外から摂取した物質を体内で分解するモード」は起きているとき、「体外から摂取した物質を体内で合成するモード」は眠っているときに行われ、後者のモードのパフォーマンスは睡眠の質に左右されます。

トレーニーにとって体内でどれだけ筋肉が合成されるかは大きな問題ですが、その結果を左右するのが眠っているときの「体外から摂取した物質を体内で合成するモード」のパフォーマンスであり、睡眠の質であるというわけです。

逆にいえば質の悪い睡眠ばかりとっているトレーニーにとっては、睡眠改善が筋肥大に大きく貢献する可能性があるのです。

「午後6時〜午後7時の間に筋トレを終わらせる」が現実的

このように考えると、「いつ筋トレをするべきか」という問題は「いつ筋トレすれば、より良い睡眠が得られるのか」という視点から考えるべきだといえます。

「体外から摂取した物質を体内で合成するモード」のパフォーマンスが最も高くなるのは、午後10時から午前2時の4時間に眠っているときだとされています。したがって早くて午後4時、遅くとも午後5時には筋トレを終えていることが理想的です。

ただ前述したように、このタイミングで筋トレを終えられるトレーニーは少ないはず。実現できても「午前0時に就寝時間を設定して、午後6時〜午後7時の間に筋トレを終わらせる」くらいがギリギリでしょう。

「睡眠のスイッチ」を入れるための4つの習慣

しかし、たとえ家事をする時間や家族との時間をそれまでに確保できていたとしても、布団に入ってからなかなか寝付けないという人も多いのではないでしょうか。

実際筆者は幼少期から寝つきが悪く、筋トレを始めてからも「適切な睡眠時間の確保」が最重要課題となっています。

「筋肉は増やしたい。でも眠れない」という人のために、以下では筆者がこれまで無数に試してきた睡眠改善術のなかから、実際に効果がある4つの習慣を紹介します。

4つの習慣
①入浴は「浴槽」か「足湯」 就寝前に入浴によって深部の体温を上げると、その後一気に下がり眠りやすくなる。理想は浴槽に浸かることだが、風呂桶にお湯を張った足湯でも同様の効果があるという研究がある。
②深い呼吸+全身の静的ストレッチ 深い呼吸とは以下の3点を満たす呼吸を指す。
1.鼻から吸って、口から吐く。
2.吐く時間は、吸う時間の2倍。
3.辛くない程度にゆっくりと行う。
また、静的ストレッチには副交感神経を活発させる効果もある。
③「穏やかに眠りにつく」「深く眠る」「朝気持ちよく起きる」までを五感を使ってイメージする 電気を消すときのスイッチの感覚や音、布団の中で深い息をしたときの匂いや衣擦れの音、深い眠りに落ちていくときのリラックスした気持ち。それらを詳細にイメージするだけで、脳や体が眠りのモードに入る。
④リラックスできる寝巻き 締め付けの少ない寝巻きに変える。ボクサーパンツをトランクスや裸に変える、上着をサイズの大きな着心地の良いTシャツに変える、など。

どれかひとつでも気になったものを試してみてください。必ず効果が現れるはずです。

睡眠の質は「起きているとき」に決まっている

就寝前に「睡眠のスイッチ」を入れる方法を知っていても、結果として睡眠の質が改善されないという人もいるはずです。

例えば以下のようなケースが考えられます。

  • 仕事やプライベートのことで頭がいっぱいで、寝る前の習慣やワークへのやる気が起きない。
  • 「睡眠のスイッチ」は入れたが、布団に入った途端に余計なことを考えてしまい、眠れない。
  • つい眠らずに、やりたいことをやってしまう。

これらのケースからわかるのは、睡眠の質が悪化する原因は就寝前の行動だけでなく「起きているとき」の行動にもあるということです。

これ以外にも就寝前にお酒を飲んだり、消化器官に負担をかける脂っこいものを食べたり、覚醒効果のあるカフェインを摂取していたり、といった原因がある場合も睡眠の質は改善できません。

睡眠の質が改善すれば、起きているときの筋肉・頭のパフォーマンスも上がります。そうなれば毎日の仕事やプライベートの充実感も増し、筋トレの質も上がり、より「睡眠のスイッチ」が入りやすくなっていきます。

これがさらなる睡眠の質向上へとつながり……というふうに睡眠の質向上は好循環を生みます。

筆者自身、以前は「眠りたい眠りたい」と思うばかりでなかなか眠れない時期がずっと続いていました。

しかし少しずつ睡眠の質を改善し、今では「眠りたい」と思えばすぐに眠れるようになっています。それがもたらした生活や筋トレへの効果は計り知れません。

トレーニーにとっては食事やフォームも重要ですが、睡眠も同じくらい重要なのです。

まとめ:「筋トレに最適な時間帯」にこだわりすぎない

一流のビジネスマンの中は「やるべきことを決めるのではなく、やらないことを決める方が重要」という人がいますが、これは筋トレにおいても同じです。

一般的なトレーニーにとって、「筋トレに最適な時間帯」にこだわる必要はほとんどありません。

大きな影響力のないそんなこだわりは捨てて、より重要な食事内容やフォーム、精神面でのメンテナンス、そして睡眠に気をつかうべきなのです。

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