筋トレの筋肉痛とどう付き合う?具体的な対処法とメカニズムを徹底解説

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筋トレの筋肉痛とどう付き合う?具体的な対処法とメカニズムを徹底解説
初心者の中には「筋肉痛がつらくて筋トレをやめたい」という人も多いでしょうし、実際そのままやめてしまう人も少なくありません。

しかし筋トレによって体を変えようとする以上、筋肉痛は避けられません。したがって本当に体を変えたいのであれば「筋肉痛=つらいもの」と考えて否定するのではなく、筋肉痛ときちんと付き合っていく必要があります。

ここでは筋トレ歴4年のホームトレーニーである筆者が筋肉痛とどのように付き合っているかを紹介するとともに、科学的知見も交えながら「筋肉痛と筋トレの質」「筋肉痛への対処法」をテーマに解説していきます。

筋トレ歴4年ホームトレーニーの筋肉痛との付き合い方

筋肉痛=「頑張ったね」という証

workharder
筋トレが習慣化している人の大半は「筋肉痛=つらいもの」などという意識はなくて、「筋肉痛=しっかり筋トレができた証」という共通認識を持っています。

筋トレは基本的に体に無理をさせる行為です。今の体に無理をさせるからこそ、体は「もっと強くならなければ」と筋肉を成長させます。

無理をすれば反動があって当然で、その反動こそが筋肉痛です。科学的な説明については後述しますが、難しく考えなくともトレーニー(筋トレをする人)にとって筋肉痛は「頑張ったね」という証なのです。

そのため筆者は逆に筋肉痛がないと、「頑張ってなかったのか?」と落ち着かない気持ちになります。しかしそういうときは「筋肉痛がない=サボった証」とは考えないようにしています。

なぜなら毎回の筋トレで筋肉痛があったのに成長しなかった部位もあれば、毎回筋肉痛がなかったのに成長した部位もあるからです。

筆者の体でいえば前者は大胸筋、後者は大腿四頭筋(太もも)です。つまり必ずしも筋肉痛がなければ筋肥大しないということではないのです。

とはいえ翌日に鍛えた筋肉に筋肉痛があるかどうかが、非常にわかりやすい指標であることに変わりはありません。したがって筆者は「たかが目安、されど目安」が筋肉痛との適切な距離感だと考えています。

筋肉痛の時も筋トレはする

筋肉痛の時も筋トレはする
筋トレ初心者の中には「筋肉痛があるときは筋トレしてはいけない」と考えている人もいるのではないでしょうか。しかし筆者を含む多くのトレーニーは、筋肉痛があっても筋トレを行います。

なぜなら筋トレをしていれば筋肉痛になって当たり前なので、筋肉痛を理由に筋トレを休んでいたら滅多に筋トレができなくなるからです。それでは一向に体は変わりません。

ただし筋肉痛になっている部位を鍛えるわけではありません。例えば胸が筋肉痛になっているのなら背中や脚を鍛えるとか、上腕二頭筋が筋肉痛になっているのなら上腕三頭筋を鍛えるといったやり方をするのです。

筋肉痛になっている部位を鍛えると筋肉痛が気になって全力が出せないという可能性もありますが、別の部位ならほとんど気にならないからです。

分割すべき?全身まとめて鍛えるべき?筋トレ初心者の自宅メニューの組み方とは」で解説したような筋トレルーティンを組んでいれば、筋肉痛はほとんど問題になりません。

ただし稀に頑張りすぎて、前回の筋肉痛が残っている状態で同じ部位のルーティンが回ってくるときもあります。

この場合は腱や筋を痛めている可能性があるので、高負荷低回数の腱や筋にとってハードなトレーニングではなく、低負荷高回数の比較的腱や筋に負担のかからないトレーニングを行ったり、よほど痛むようならオフにしたりといった対処法をとります。

「無理はしても無茶はするな」が筋トレの鉄則です。

「どうしても筋肉痛がつらい部位」は鍛えない

基本的に筋肉痛をポジティブに考えている筆者ですが、一ヶ所だけ「どうしても筋肉痛がつらい部位」があります。それは背中の中央部から上を覆う僧帽筋です。

筋トレを始めた頃、むくむくと盛り上がった僧帽筋に憧れて、ショルダーシュラッグアップライトローイングなどの種目を行なっていたのですが、現在は背中の筋トレの日にも僧帽筋の種目は取り入れていません。

その理由は、毎回強烈な肩こりのような筋肉痛に見舞われて翌日の仕事に支障が出たためです。筋肉の痛みだけならまだも、頭の奥に響くような痛みもあったので「僧帽筋は諦めよう」と判断しました。

体を変えたいのであれば筋肉痛は我慢するべきものです。しかしそもそもボディメイク自体は、どうしても我慢ができない痛みに耐えながらやるものではありません。

色々な筋肉を鍛えてみて、「この部位の筋肉痛はどうしても我慢できない」というものがあるなら、その部位の筋トレだけやめてしまうか、軽めのものにとどめておくというのもアリでしょう。

「筋肉痛になる・ならない」は筋トレの質と関係ある?

「筋肉痛になる・ならない」は筋トレの質と関係ある?
ここまで筆者の筋肉痛との付き合い方を紹介してきました。もちろんこれをそのまま真似してもらってもかまいませんが、「より深く筋肉痛を理解したうえで付き合い方を考えたい」という人もいることと思います。

以下では筋肉痛について科学的な知見を交えつつ、より深く解説していきます。

筋肉痛を頭でしっかり理解すれば、それがどのような結論であれ、自信を持って筋肉痛と付き合えるはずです。

そもそも筋肉痛とは何か?

まずは筋肉痛の正体について科学的に理解しておきましょう。

みなさんは筋肉痛に「即発性筋肉痛」と「遅発性筋肉痛」という2つの種類があることをご存知でしょうか。

筋肉痛の2つの種類
即発性筋肉痛 運動中に感じる筋肉の痛み。筋トレでいえば「筋肉のやけつくような痛み」がこの筋肉痛に当てはまる。
遅発性筋肉痛 翌日、翌々日に感じる筋肉の痛み。エキセントリック(伸張性)運動、筋トレでいう「ネガティブ」の動作で起きやすいとされる。

私たちが「筋肉痛」と呼んでいるのは、このうち遅発性筋肉痛です。ではなぜこの遅発性筋肉痛が起きるのでしょうか。

原因を説明するものとしては以下の3つのがあります。

概要
乳酸説 「疲労物質」とされる乳酸が血管内に溜まり、酸素供給を阻害するために起きるとする説。しかし現在は「乳酸=疲労物質」という前提が否定されており、それに伴って乳酸説も疑問視されている。
筋損傷説 筋肉への負荷によって筋線維が損傷し、炎症を起こすことで痛みが起きるとする説。現在最も一般的な説とされている。しかし炎症による痛みは持続的に発生するものであり、筋肉痛が「部位を押さえたとき」「筋肉を収縮させたとき」など限定的な場面で発生するのは矛盾しているとする考え方もある。
神経成長因子説 筋損傷説の矛盾を指摘して登場した説。運動によって産生が高まる神経成長因子(NGF)が原因で筋肉が痛みに敏感になるため、筋肉痛が起きるとしている。

   
現在最も有力な説は筋損傷説とされていますが、矛盾がないわけではなく、厳密にいえば「筋肉痛の原因は解明されていない」というのが現状です。

ただ筋損傷もしくは神経成長因子が原因だとしても、どちらにせよ「筋肉痛がある=筋肥大する」「筋肉痛がある=筋トレの質が高い」という結論にはなりそうにありません。

「神経成長因子」というといかにも筋肥大しそうですが、これは筋肉が成長する因子ではないため、直接的な関係はありません。

強いていえば「筋肉痛が起きやすいとされるエキセントリック運動=ネガティブの動作がきっちりできている」という根拠にはなります。

ネガティブの動作が筋肉痛になりやすいのは、筋線維により強い負荷がかかるからとされているため、結果的に筋肥大への効果も期待できます。ただしこれはあくまで「筋線維に強い負荷をかけたから筋肥大した」のであって、「筋肉痛になったから筋肥大した」わけではありません。

したがってやはり科学的には「筋肉痛がある=筋肥大する」「筋肉痛がある=筋トレの質が高い」とは言えないのです。

筋肉痛のメリットとデメリットを理解する

いまのところ科学は筋肉痛と筋トレの質の関係を証明できていませんが、筋トレへのモチベーションや意識の持ち方といった面からみれば筋肉痛には筋トレの質にとって大きなメリットがあります。それは「自己肯定」です。

筋トレの質は、筋トレ前の自信に大きく左右されます。

「自分の筋トレは間違っていない」「自分の筋肉は成長している。だから今日の筋トレも成功する」こうした自信は筋トレへの集中力を高め、私たちにより高重量、より高回数を挙げさせてくれます。筋肉痛はこの自信を生む要素のひとつになります。

すなわち「前回の筋トレ後にはきっちり筋肉痛があった。全力を尽くせている証拠だ」という自己肯定の根拠になり、さらに「全力を尽くしていれば筋肉は成長する。だから自分は成長している」という自信につながるのです。

一方で筋肉痛には筋トレの質にとってのデメリットもあります。それは「追求しすぎると怪我をする、もしくはひどい筋肉痛になる」という点です。

筆者は脚トレで疲労と酸欠で立てなくなるほど追い込むのが悪い癖なのですが、これが原因でただびたび翌朝起き上がれなかったり、次の筋トレまでに筋肉痛が回復しなかったりしています。

ベンチプレスでは追い込みを意識しすぎて変に力んでしまい、手首を痛めた経験もあります。こうなると筋トレのルーティンに悪影響が出るだけでなく、場合によっては他の部位の種目にも支障が出ます。

筋肉痛は必ずしもメリットだけではないのです。

筋肉痛の有無は「目安」以上でも以下でもない

  • 科学的には筋肉痛と筋トレの質の直接的な関係は証明されていない。
  • 筋肉痛には「自己肯定」というメリットもあるが、「追求しすぎると怪我をする、もしくはひどい筋肉痛になる」というデメリットもある。

これらから導き出せるのは、前述した「たかが目安、されど目安」という筋肉痛と付き合い方です。

大切なのは数週間、数ヶ月後の自分の体が成長しているかどうか。

一度筋トレのやり方を決めたのなら、筋肉痛に惑わされずに継続してみるのも手です。

「筋肉痛の症状」とどう付き合うか?

筋肉痛はポジティブに考えるべきものですが、「そうはいってもつらいものはつらい」と考える人もいるでしょう。

以下ではそのような人のために「日常的なメンテナンス」と「休むときの判断基準」という視点から、筆者が効果を体感しているものだけを紹介します。

筋肉痛の「日常的なメンテナンス」

筋肉痛には様々な対処法がありますが、手間と時間の観点からパフォーマンスが高いのは次の3つです。

ウォーミングアップとクールダウン

筋肉痛は急激な負荷を与えると起こりやすくなります。そのため筋トレ前にしっかりと筋肉を温めるだけでも、筋肉痛の症状を抑えることができます。

筆者は怪我予防のためにウォーミングアップをしていますが、ウォーミングアップをサボったときと比べると、しっかりと行ったときの方が翌日の筋肉痛が軽くなっている実感があります。

また運動後に急に動かなくなると、毛細血管への血流が悪化し、筋肉痛が起こりやすくなるとされています。そのため筋トレ後はストレッチをしたり、軽い有酸素運動を取り入れてクールダウンをしておきましょう。

筆者は減量目的で筋トレ後のウォーキングを取り入れていますが、ウォーキングをした日の方が筋肉痛は軽減されています。

適切な栄養補給

タンパク質をはじめとする、筋肉の回復に必要な栄養はしっかりと摂取しましょう。

筋トレ後のプロテインはトレーニーなら誰もが飲んでいると思いますが、これを飲まずにいると翌日の筋肉痛が明らかにひどくなります。重要なのは筋トレ後のプロテインだけでなく、他の食事も同様です。

私たちの体は食べたものでできています。筋肉痛をできるだけ早く治したいなら、毎回の食事の内容を吟味しましょう。

入浴などによる血行促進

血液は栄養を運び、栄養は筋肉を回復させます。そのため筋トレ後に入浴などで血行を促進してやると、回復が早くなるのです。

ただ「わざわざお湯をためるのは面倒だな……」という人も多いでしょう。そのような場合は、寝る前にじっくりとストレッチしてみましょう。

筆者は寝る前の30分程度のストレッチを習慣化していますが、この習慣を始めてから筋肉痛が軽減された実感があります。

寝る前のストレッチには入眠促進などのメリットもあるため、非常におすすめです。

「休むときの判断基準」はトライアンドエラー

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「筋肉痛がつらいから、今日は休もうかな」と思ったときに、本当に休むかどうかの判断基準の立て方を紹介します。

「休むときの判断基準」を定めるには、自分の中で「こんな感じのときに筋トレやったらダメ」「こんな感じのときはOK」という感覚をつかんでいく必要があります。

筆者の場合は「痛いだけのときは筋トレの質は落ちない」「鍛えた部位だけでなく、全身が怠いときは筋トレの質が落ちる」という経験則があります。

したがって「筋トレした部位が痛いだけの場合」は筋トレをして、「全身がダルイ」の場合はオフにしています。

この感覚ばかりは「こういう症状があったら必ず休むべき」といった、絶対的な基準は存在しません。筋肉痛で休むときの判断基準は人によって変わるため、「やってみないとわからない」というのが実際なのです。

なぜなら筆者自身「これだけ痛むなら休んだ方がいいかも」と思いながら筋トレをしたら、「いつもよりパフォーマンスが良かった」という経験を何度もしているからです。

痛みという感覚は人によって必要以上に強く感じたり、弱く感じたりするため、「やってみないとわからない」のです。

基準を間違えて設定して、数日余計に休んだところで筋肉は減りも増えもしません。気楽に考えてトライアンドエラーを繰り返し、自分だけの「休むときの判断基準」を立ててください。

まとめ:筋肉痛に結論はない!自分で模索するべし

筋肉痛については、原因にしろ、筋トレの質との関係にしろ、休むときの判断基準にしろ、絶対的な結論は今のところ存在しません。

自分で模索し、自分にとっての正解を見つけるしかないのです。

「どこから手をつけていいかわからない」という人は、まず筆者の筋肉痛との付き合い方を参考にして、自分の筋トレに取り入れてみてください。

自分にとっての正解を見つけるためのたたき台にはなるはずです。

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