筋トレの質と食事のタイミングの深い関係とは?ベストな回数・時間・量は?

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筋トレの質と食事のタイミングの深い関係とは?ベストな回数・時間・量は?
筋肥大やシェイプアップなどの結果につながる質の高い筋トレをするためには、精神も肉体も万全のコンディションで筋トレに臨む必要があります。

ではそのためには何をするべきなのでしょうか。その答えのひとつが「適切な食事管理」です。とりわけ何を、どれだけ、どのタイミングで食べるのかは、筋トレの質を大きく左右します。

ここではこうした食事の管理と筋トレの質の関係を解説するとともに、筋トレの質を上げるための食事方法について解説します。

筋トレの質と食事のタイミングの関係

適切な食事管理は「筋肉と脳のコンディション」を整える

脳
私たちの体には、筋トレのためのエネルギーを蓄えておくためのタンクが備わっています。それは筋肉と肝臓です。

この二つの器官には、食事によって摂取した糖質をグリコーゲンという形に変えて溜め込む役割があります。

筋肉に蓄えられるグリコーゲンを筋グリコーゲン、肝臓に蓄えられるグリコーゲンを肝グリコーゲンと呼びます。これらのグリコーゲンはどちらも肝臓で作られています。

体重70kgの男性が蓄えられる筋グリコーゲンは約250g、肝グリコーゲンは約100gです。肝グリコーゲンに関しては仮に夕食に満タンにしていても、翌朝には空っぽになる程度しか蓄えられません。

寝ているだけでも8時間で空っぽになるのですから、筋トレをすればより早く消費が進みます。

「筋トレをするんだから、筋肉にエネルギーを送る筋グリコーゲンがあれば十分なのでは?」と思うかもしれませんが、それは間違い。

なぜなら肝グリコーゲンには血糖値を維持する役割を担っており、血糖値の維持は脳のパフォーマンスに強い影響力を持つからです。

筋肉に命令を下すのは脳ですから、筋肉がパフォーマンスを発揮するためには脳が正常に働いている必要があります。

だからこそ、適切な食事管理によって、しっかりとグリコーゲンを貯めておかなくてはならないのです。

筋トレの質を上げるための「理想の栄養状態」を作れ

perfect
では筋トレの質を上げるための適切な食事管理とはどういったものをいうのでしょうか。

それは筋トレ中に「理想の栄養状態(筋肉が最高のパフォーマンスを発揮できる栄養状態)」を作る食事管理です。理想の栄養状態を作るためには、以下の四つの条件を満たす必要があります。

1.筋トレ前の食事が必要十分な質と量である

筋トレ中に理想の栄養状態を作るためには、筋トレ前の食事が非常に重要です。

ここで十分に栄養を摂らなかったり、あるいは余計な栄養を摂りすぎたりすれば、自ずと筋トレの質も下がってしまいます。

2.筋トレ前の食事が筋トレまでにエネルギーになっている

たとえ必要十分な質と量を摂取していたとしても、それが筋トレまでにエネルギーになっていなければ、筋トレの質は上がりません。

そのためにはどのタイミングで何を食べるかをよく考える必要があります。

3.筋トレ前の食事までが苦痛ではない

趣味で筋トレをしている人にとって、筋トレはあくまで生活の一部です。

筋トレの質を上げたいからといって、朝食や昼食などの筋トレ前の食事以外で我慢や無理をして苦痛を感じてしまっては意味がありません。

そうならないためには、1日を通じてどのタイミングで何を食べるかを考えておく必要があります。

4.筋トレ中、筋トレ後の食事も必要十分な質と量である

筋トレ前の食事で理想の栄養状態が作って、最高のコンディションで筋トレに臨めたとしても、筋トレ中に栄養補給をしなければならない場合もあります。

また筋トレ後の体は強く栄養を求めているので、鍛えた筋肉をきっちり成長させるためには、筋トレ後の食事にも気を遣わなくてはなりません。

以下ではこれら四つの条件を満たすために、全部で四つの食事方法を紹介します。

筋トレの質を上げる食事方法とは?

食事の量は「筋トレの前と後」に集中させる

食事の量は「筋トレの前と後」に集中させる
「筋トレ前の食事が必要十分な質と量である」を実現するための最も単純な方法が、1日の食事のうち筋トレ前の食事に量を集中させることです。

といってもそれ以外に全く食事をとらずにいる必要はありません。なぜなら筋トレ前の食事に一番求められるのは、「十分な量の糖質」だからです。

したがって筋トレ前の食事で、比較的多くの糖質を摂取しておけばいいのです。

しかし、しっかりと食事を摂るべきなのは筋トレ後も同じです。筋トレ後は筋肉の生成が活発化しているため、筋肥大にとって格好のチャンスだからです。

筋肉の生成といえばタンパク質ですが、糖質も筋肉の生成を促進する役割があるため、筋トレ後の食事でも糖質は重要です。

  • 他の食事に比べて、筋トレ前の食事では糖質を多めに摂取する。
  • 他の食事に比べて、筋トレ後の食事ではタンパク質と糖質を多めに摂取する。

例えば1日の食事で合計おにぎり4個分の白米を食べるのであれば、朝食1個・昼食0個・筋トレ前2個・筋トレ後1個というふうに振り分ければOK。

筆者はおおよそ以下のルーティンで糖質とタンパク質の量をコントロールしています。

タイミング 糖質 タンパク質
朝食 玄米0.5合 卵2個
昼食 オートミール80g 鶏肉200g
筋トレ前 玄米0.5合 なし
筋トレ後 カーボドリンク20g 鶏肉100g

厳密に「ここで何g摂取する」と決めると計算が面倒になるので、「お茶碗1杯増やす・減らす」「カーボドリンクを1杯増やす・減らす」などざっくりと調整すると、ストレスなく食事の量をコントロールできます。

食事の回数を増やして食事の質と量をコントロールする

食事の回数を増やして食事の質と量をコントロールする
食事の量を筋トレの前後に集中させようとすると、どうしてもそれ以外の食事の量が減り、日中にお腹が減って辛くなる可能性も高くなります。

筆者も以下のルーティンで糖質の量をコントロールしていた時期は、日中常に空腹感と戦っていました。

タイミング 糖質 タンパク質
朝食 オートミール80g 卵2個
昼食 なし 鶏肉200g
筋トレ前 玄米1合+カーボドリンク20g なし
筋トレ後 カーボドリンク20g プロテイン25g+鶏肉100g

しかしこれでは「筋トレ前の食事までが苦痛ではない」が実現できません。この問題を解決する方法が「食事の回数を増やす」です。

といっても総摂取カロリーも一緒に増やしてしまうと、脂肪が増えてボディラインが崩れてしまいます。そのため食事の総量はそのままに、食事の回数だけを増やすのです。

タイミング 糖質 タンパク質
朝食 オートミール40g 卵2個
昼食 オートミール40g 鶏肉200g
筋トレ前 玄米1合 なし
筋トレ後 カーボドリンク20g プロテイン25g+鶏肉100g

例えばこのように、朝食の糖質を昼食と二分割するだけでも空腹感を軽減できます。

これでも筋トレ前の食事までに空腹感で辛くなるようなら、筋トレ前の玄米を減らして、間食として玄米をつまむというやり方もありでしょう。

食事の時間で「何を食べるか」を決める

食事の時間で「何を食べるか」を決める

タイミング 糖質 タンパク質
朝食 玄米0.5合 卵2個
昼食 オートミール80g 鶏肉200g
筋トレ前 玄米0.5合 なし
筋トレ後 カーボドリンク20g プロテイン25g+鶏肉100g

上表は筆者が現在基本としている食事のルーティンです。ここで注目して欲しいのが、筋トレ前にタンパク質を摂取していない点。

これは「筋トレ前の食事が筋トレまでにエネルギーになっている」を実現するための作戦なのです。

筋トレ前の食事
筋トレ3時間前 普通の食事を摂れるが、高タンパク・高脂質の食事は消化に4時間以上かかるため、糖質メインの食事にする。
筋トレ1〜2時間前 普通の食事を摂るべきではない。おにぎり、もち、サンドイッチなどを少量食べるのがベスト。
筋トレ30分前 バナナ、低脂質の和菓子、カーボドリンクなどで済ませる。
筋トレ5分前 カーボドリンクや飴などを補給する。

※参考:『一流アスリートの食事: 勝負メシの作り方』

上表は錦織圭選手や高梨沙羅選手の食事管理を担当した細野恵美さんの著書『一流アスリートの食事: 勝負メシの作り方』で紹介されている試合・練習前の食事内容とタイミングを、筋トレに置き換えたものです。

筆者は基本的に夜仕事を終えてから筋トレをするため、筋トレ前の食事を摂ってから3時間前後で筋トレをします。

そのため肉をしっかり食べる食事をこのタイミングで摂ると、お腹に残った状態で筋トレをすることになります。これを防ぐために筋トレ前の食事にタンパク質を摂らないのです。

また仕事が長引いてしまって筋トレの前に空腹を感じる場合は、和菓子やカーボドリンクなどで+αで糖質を摂ることもあります。

しかしこれをすると総摂取カロリーが増えてしまうので、できるだけ空腹を感じる前に筋トレをするようにしています。

このように食事の時間によって「何を食べるか」を決めるようにすれば、「筋トレ前の食事が筋トレまでにエネルギーになっている」を実現することができます。

トレーニング時間が長い場合はカーボドリンクで補給する

トレーニング時間が長い場合はカーボドリンクで補給する
「筋トレ中、筋トレ後の食事も必要十分な質と量である」を実現するためには、プロテインやカーボドリンクで筋トレ後の食事の質と量を確保しつつ、筋トレ中の食事にも気を遣う必要があります。

とはいえ何も難しいことはなく、筋トレ中にカーボドリンクで糖質を補給していれば十分です。

しかし筆者の経験上、トレーニング時間が短ければ特別に糖質を補給する必要はないと考えています。目安としては、最後の種目の最後のセットまで集中して筋トレできているかどうかです。

すなわち「頭がぼーっとしする」「体がだるい」などの症状が出るようなら、糖質不足のサインだと判断します。

筆者の場合、糖質不足のサインが現れるのは「1時間以上のトレーニングをやる日」「脚のトレーニング日」の二つのパターンです。

1回の筋トレは30分〜40分で終わるようにメニューを組んでいるので、基本的には筋トレ中にカーボドリンクを飲むのは脚のトレーニング日だけですが、「今日はいつもより種目数を増やしてみよう」「今日はインターバルを長くして高重量に挑戦しよう」といった日にはカーボドリンクを飲むようにしています。

ここまで紹介してきた三つの方法が「面倒そうだなあ」と思った人は、このトレーニング中の糖質補給をするだけでも筋トレの質は随分向上します。ぜひ一度試してみてください。

まとめ:「できる範囲で」筋トレの質を食事で引き上げる

筋トレの質と食事の質、量、タイミングは非常に深い関係にあります。そのため理想的な栄養状態で筋トレに臨むだけでも、筋トレの効果を高めることができます。

しかし注意したいのは、「無理をしてまで食事管理にこだわらない」ということです。脳がストレスを感じていると、私たちの筋肉は成長するどころか減少してしまうとされています。

筋トレのための食事管理でストレスを溜めていては本末転倒なのです。あくまでできる範囲で食事をコントロールする。これが楽しく、かつ効果的な食事管理の考え方です。

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  • この記事を書いた人
直人鈴木

鈴木 直人

筋トレ歴4年のホームトレーニー。本業はライター。新しいサプリを試すときは、まずスポーツ栄養学の専門書から入るタイプです。実際に試したトレーニングや器具の効果、食事からサプリやプロテインについて、科学的根拠をもとに初心者にも分かりやすく解説します。

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