ドラゴンフラッグは本当に腹筋に効果があるのか?初心者がマスターするためのやり方を解説

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ドラゴンフラッグは本当に腹筋に効果があるのか?初心者がマスターするためのやり方を解説
「ドラゴンフラッグ」とは映画『ロッキー4』のシルベスター・スタローンが行なっていたトレーニングの一つで、超高強度な腹筋種目として知られています。

その名の通りフラッグ(旗)のように体を宙に浮かせ、体全体を上下させる姿は見た目にもかっこよく、「ドラゴンフラッグができるようになりたい」と考える初心者トレーニーも多いことでしょう。

筋トレ歴4年になる筆者もその一人でした。しかしいざ筋トレについての知識が増えたり、実際にドラゴンフラッグに挑戦したりしていると、ある疑問が浮かびます。

それは「ドラゴンフラッグって本当に腹筋に効果があるのか?」という疑問です。

ここではドラゴンフラッグをやり方と初心者がこの種目をマスターするまでのやり方を解説するとともに、この「ドラゴンフラッグは本当に腹筋に効果があるのか?」という疑問についても答えを出したいと思います。

腹筋種目の最高峰!ドラゴンフラッグのやり方

「腹筋種目の王様」とも呼ばれるドラゴンフラッグは、やり方がわかったからといってできる種目ではありませんが、マスターを目指すのであればまず理想形を知っておく必要があります。

まずは基本的なやり方を頭で理解しておきましょう。

  1. ベンチの端にプレートなどの重りを載せる。
  2. ベンチのもう片方に腰掛け、ベンチに対して縦向きにあお向けになる。
  3. 体を下にずらして、上半身の肩甲骨から上だけがベンチに接するようにする。
  4. ベンチをしっかりとつかんで体を固定する。
  5. 地面を蹴って肩甲骨からつま先までを垂直に立てる(スタートポジション)。
  6. 腰を外らせて体を弓なりにし、かかとから地面に下ろすようなイメージで体を下ろしていく。
  7. かかとがベンチと同じ高さになるまで体を下ろす。
  8. 弓なりの姿勢を維持したまま、ゆっくりとスタートポジションに戻る。
  9. 6〜8を繰り返す。

これでも強度が足りないという猛者の中には足に重りをつけるという人もいます。

また腹斜筋を鍛えるために下半身を横にひねって行う「ツイストドラゴンフラッグ」という種目もありますが、これも非常に強度の高い種目です。

初心者がマスターするための5ステップ

ドラゴンフラッグマスターのための5ステップ
前述したようにドラゴンフラッグはやり方がわかったからといってできる種目ではありません。初心者トレーニーであれば、スタートポジションをキープするのも難しいはずです。

またドラゴンフラッグはあまりの強度ゆえに、十分な筋力がなければあっという間に肩や腰を痛めてしまいます。

本当にドラゴンフラッグができるようになりたいのであれば、ゆっくりと段階を追わなければ危険です。

そこで以下では初心者トレーニーが立派にドラゴンフラッグができるようになるための、5ステップのトレーニングを紹介します。

これを順にクリアしていけば、最後にはドラゴンフラッグに挑戦しても怪我をしない筋力が身についているはずです。

ステップ1:ベンチの上で膝を曲げて体を起こす

ステップ1:ベンチの上で膝を曲げて体を起こす
ステップ1と2ではまずスタートポジションを維持できる筋力を養います。

  1. ベンチに腰掛け、ベンチに対して縦向きにあお向けになる。
  2. ベンチをしっかりとつかむ。
  3. 膝を立て、背中を反らせる(スタートポジション)。
  4. 反らした背中を丸めるようにして、ゆっくりと体を起こしていく。
  5. 肩甲骨の下からお尻がベンチに対して垂直になるまで起こす。
  6. ゆっくりとスタートポジションに戻す。
  7. 4〜6を繰り返す。

注意したいのは「反らした背中を丸めるようにして体を起こす」という点です。他の腹筋種目は腰の怪我を避けるために背中を反らさないフォームで行います。

しかしドラゴンフラッグは背中を反らして行う種目なので、ステップ1でも背中を反らすという動作を組み込んでいます。

これをいきなり反動を使ってあげようとすれば、怪我のリスクは非常に高くなります。くれぐれも体を起こす前に背中を丸めることを忘れないようにしましょう。

まずは10回×2セットを目標に、最後は30回×2セットを目指します。基礎的な筋力をつけるためにも、最初のステップはじっくりと鍛えましょう。

ステップ2:ベンチの上で膝を伸ばして体を起こす

ステップ2:ベンチの上で膝を伸ばして体を起こす
ステップ1で30回×2セットをクリアしたら、ステップ2に進みます。

ステップ1では膝を曲げて体を起こしましたが、ステップ2では膝をしっかりと伸ばして実際のドラゴンフラッグのスタートポジションと同じ形を作っていきます。

  1. ベンチに腰掛け、ベンチに対して縦向きにあお向けになる。
  2. ベンチをしっかりとつかむ。
  3. 膝を伸ばして宙に浮かし、背中を反らせる(スタートポジション)。
  4. 反らした背中を丸めるようにして、ゆっくりと体を起こしていく。
  5. このとき脚の角度が垂直よりも頭側に倒れないように注意する。
  6. 肩甲骨の下からお尻がベンチに対して垂直になるまで起こす。
  7. ここでも脚の角度が垂直よりも頭側に倒れないように注意する。
  8. ゆっくりとスタートポジションに戻す。
  9. 4〜8を繰り返す。

ステップ2の注意点は脚の角度が垂直よりも頭側に倒れないようにする点です。頭側に脚が倒れすぎると、腹直筋への負荷が抜けてしまいこの種目をやる意味が半減してしまうからです。

自分の動きを動画に撮るなどして、垂直以上に倒れていないかを入念にチェックしましょう。

まずは10回×2セットを目標に、最後は20回×2セットを目指します。

ステップ3:ベンチから体を落として膝を曲げてネガティブだけ行う

ステップ3:ベンチから体を落として膝を曲げてネガティブだけ行う
ステップ2で20回×2セットができるようになったら、いよいよベンチから肩甲骨より下の体を落として行うステップに入ります。

  1. ベンチの端にプレートなどの重りを載せる。
  2. ベンチのもう片方に腰掛け、ベンチに対して縦向きにあお向けになる。
  3. 体を下にずらして、上半身の肩甲骨から上だけがベンチに接するようにする。
  4. ベンチをしっかりとつかんで体を固定する。
  5. 地面を蹴って肩甲骨からつま先までを垂直に立てる(スタートポジション)。
  6. 膝を曲げ、お尻からゆっくりと体を下ろしていく。
  7. 足が地面に着くまで体を下ろす。
  8. 5〜7を繰り返す。

まだ十分な筋力がないため、ステップ3ではドラゴンフラッグ よりも3つの点で強度を落としています。

第一に体を下す動作(ネガティブ)だけに絞っている点、第二に膝を曲げて体を下ろす点、第三にお尻から体を下ろす点です。

重要なことなので何度も繰り返しますが、ドラゴンフラッグ怪我のリスクが高い種目です。そのためゆっくりと必要な筋力を養う必要があります。

またステップ3とステップ4を行うことで、上半身を固定しておくための腕や肩、背中の筋力も養えます。

まずは10回×2セットを目標に、最後は20回×2セットを目指しましょう。

ステップ4:ベンチから体を落として膝を伸ばしてネガティブだけ行う

ステップ4:ベンチから体を落として膝を伸ばしてネガティブだけ行う
ステップ3を20回×2セットできるようになったら、さらに強度の高いステップ4に進みます。

  1. ベンチの端にプレートなどの重りを載せる。
  2. ベンチのもう片方に腰掛け、ベンチに対して縦向きにあお向けになる。
  3. 体を下にずらして、上半身の肩甲骨から上だけがベンチに接するようにする。
  4. ベンチをしっかりとつかんで体を固定する。
  5. 地面を蹴って肩甲骨からつま先までを垂直に立てる(スタートポジション)。
  6. 脚を伸ばしたまま、かかとから地面に下ろすイメージで体を弓なりにしながら、ゆっくり下ろしていく。
  7. 足が地面に着くまで体を下ろす。
  8. 5〜7を繰り返す。

ステップ3との違いは2点あります。第一に脚を伸ばしたまま体を下ろすという点、第二に体を弓なりにしながら下ろしていく点です。

これによりステップ3よりも強度が上がり、ドラゴンフラッグ近づく形になります。

まずは10回×2セットを目標に、最後は20回×2セットを目指します。

しかしこのやり方で腰に痛みを感じたり、無理を感じたりする場合は、まずステップ3で行っていた「お尻から体を下ろす」を取り入れたやり方で20回×2セットをクリアしてからステップ4に進みましょう。

ステップ5:膝を曲げてドラゴンフラッグを行う

ステップ5:膝を曲げてドラゴンフラッグを行う
ステップ4の20回×2セットをクリアしたら最後のステップ5に入ります。

  1. ベンチの端にプレートなどの重りを載せる。
  2. ベンチのもう片方に腰掛け、ベンチに対して縦向きにあお向けになる。
  3. 体を下にずらして、上半身の肩甲骨から上だけがベンチに接するようにする。
  4. ベンチをしっかりとつかんで体を固定する。
  5. 地面を蹴って肩甲骨からお尻までを垂直に立てる(スタートポジション)。
  6. 腰を外らせて体を弓なりにし、かかとから地面に下ろすようなイメージで体を下ろしていく。
  7. かかとがベンチと同じ高さになるまで体を下ろす。
  8. 弓なりの姿勢を維持したまま、ゆっくりとスタートポジションに戻る。
  9. 6〜8を繰り返す。

ステップ5と正式なドラゴンフラッグとの違いは、膝を曲げているかどうかだけです。これにより強度を下げ、より段階的にドラゴンフラッグを目指します。

これが20回×2セットできるようになればかなりの筋力が備わっているので、ドラゴンフラッグに挑戦しても怪我のリスクは抑えられるはずです。

それでもドラゴンフラッグが安定してできない場合は、膝の角度を調整するか、片足だけ伸ばして行うなどして強度を調整します。

ドラゴンフラッグは本当に腹筋に効果があるのか?

ドラゴンフラッグは「筋トレ」とは呼べない

アメリカのアマチュアボディビル大会での優勝経験も持つトレーナー北島達也さんは、以下の自身のYouTube動画の中で、「ドラゴンフラッグは筋トレというよりはパフォーマンスだ」という旨の発言をしています。

これについては筆者も同感です。なぜなら安全かつ確実にボディメイクをするうえで、ドラゴンフラッグには2つの欠点があるからです。

  1. 怪我のリスクが高い。
  2. 腹直筋以外の筋力の関与が大きい。

以下でそれぞれの欠点について見ていきましょう。

1.怪我のリスクが高い

ここまで何度も書いてきた通り、ドラゴンフラッグは怪我のリスクの高い種目です。

特に三角筋後部のインナーマッスルであるローテータカフ、そして背中を反らせるときに腰回りのインナーマッスルを痛めがちです。

肩や腰というのは日常生活でも非常に重要な部位ですから、炒めると筋トレはおろか日常生活にも支障が出ます。

筋トレは安全であることが大前提。その意味でドラゴンフラッグは「筋トレ」とは呼べないのです。

2.腹直筋以外の筋力の関与が大きい

実際にやってみるとわかるように、ドラゴンフラッグを行うには腹直筋以外に腕や肩、背中といった上半身の強い筋力が必要です。

基本的に筋トレは大胸筋とか広背筋、上腕二頭筋といった部位別に筋肉を鍛えるものです。

確かにベンチプレスなどの補助筋が関与する種目もありますが、ドラゴンフラッグほどメインの筋肉以外が大きく関与する種目はありません。

あくまで筆者の見解ですが、これは特定の部位を意識することでより効率的に筋肥大させるためです。

つまりドラゴンフラッグでは他の筋肉の関与が大きすぎて腹直筋に意識を集中するのが難しく、効率的な筋肥大にはつながらないのです。

筋トレの目的は大なり小なり筋肥大ですから、この意味でもドラゴンフラッグは筋トレとは呼べません。

強靭な筋力があるからこそドラゴンフラッグができる

これらのことから筆者も北島達也さんと同じく、ドラゴンフラッグは「見た目は派手だが、筋トレとしては不適切である」と考えています。

確かにドラゴンフラッグをスポーツジムなどで行えば注目の的にはなるでしょうが、筋肥大という目的には非効率でしかありません。

「ドラゴンフラッグをやっていたから強靭な筋力が身についた」というよりは、「強靭な筋力があるからドラゴンフラッグができる」というのが正しい順番でしょう。

少なくとも初心者トレーニーが挑戦するべき種目ではありません。

しかし「ドラゴンフラッグができるようになりたい」と目標にするのは問題ありません。

そのために地道に腹直筋や腰回りのインナーマッスル、肩や腕、背中といった筋肉を鍛えれば十分筋肥大はしますし、ボディメイクにもなるからです。

ドラゴンフラッグを手段と捉えるのではなく、目的として捉えれば、筋肥大やボディメイクといった本来の筋トレの目的を忘れずに済むでしょう。

まとめ:「ドラゴンフラッグができる体」を目指すのが正解

つい初心者トレーニーが憧れてしまうドラゴンフラッグですが、ドラゴンフラッグでかっこいい体を目指そうとすると途中で怪我をするなどして挫折する可能性が高くなります。

正解はここで紹介した「初心者がマスターするための5ステップ」でコツコツと筋力をつけながら、他の部位もきっちり鍛え、「ドラゴンフラッグができる体」を目指すことです。

そうすればドラゴンフラッグをパフォーマンスとして実践できる筋力を養いながら、安全にボディメイクを楽しめるでしょう。

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