分割すべき?全身まとめて鍛えるべき?筋トレ初心者の自宅メニューの組み方とは

更新日:

分割すべき?全身まとめて鍛えるべき?筋トレ初心者の自宅メニューの組み方とは

スポーツジムに通っている場合はトレーナーに頼めば筋トレメニューを提案してくれますし、ある程度経験を積めば自分でメニューを組むこともできます。

しかし筋トレ初心者で、かつ自宅で筋トレをする場合は、いったいどの部位からどの頻度で、どんな種目で鍛えれば良いかを判断するのは至難の技。

ここでは筋トレ歴4年の筆者がこれまで実際に行ってきたメニューの組み方を紹介するとともに、メニューを組む時の基準を解説します。また3種類のメニューの組み方を提案し、それぞれのメリットとデメリットについても解説します。自分に合った筋トレメニューを探したい人は、まずここから始めてみましょう。

なぜメニューの組み方が重要なのか?

重要
そもそもなぜメニューの組み方が重要なのでしょうか?これには主に4つの理由があります。

第一に「超回復」の恩恵が受けられるからです。

人間の筋肉は筋トレによって一度破壊されると、そのときの刺激に負けないように前回よりも強くなって回復します。これを超回復と呼びます。

このはたらきを最大限にするには、筋肉が回復する前でも、筋肉が完全に回復してしまった後でもなく、その中間にあたるタイミングで同じ筋肉を破壊してやる必要があります。これにより筋肉はより効率的に成長していきます。

仮に「毎日腹筋を限界まで鍛える」というメニューを繰り返していると、超回復の恩恵が得られず、下手をすると異化作用といって筋肉が弱体化してしまう危険すらあります。

第二に筋肉をまんべんなく鍛えられるからです。

例えば大胸筋のメジャーな種目といえば「ベンチプレス」ですが、実はベンチプレスは大胸筋中部がメインの種目なので、これだけでは大胸筋の上部や下部をしっかり成長させられません。

そこでボディビルダーなどは「インクラインベンチプレス」や「ディクラインベンチプレス」などの種目を大胸筋の筋トレに取り入れるのです。全くの初心者の場合はこうした細かい分割についてはまだ先の話になりますが、筋トレを続けていくのであれば知っておくべきポイントです。

第三にメニューをきちんと組まなければ、プライベートや仕事のスケジューリングが難しくなるからです。

例えば週に4回トレーニングするようにメニューを組んだとしても、仕事やプライベートで忙しくなると時間や気持ちの余裕がとれなくなって、メニュー通り筋トレできなくなる可能性があります。

第四の理由はここまでの3つの理由と深く関係しています。それはモチベーションの問題です。

筋トレがまだ習慣化していない人がやみくもに筋トレをすると、超回復による効果も得られず、筋肉はバランス良く発達せず、思い通りの筋トレもできません。そうなれば間違いなくモチベーションは低下していきます。筋トレは継続が全てです。

継続にはモチベーションが必要です。したがって筋トレのメニューをよく考えて組むことは、非常に重要なのです。

メニューを組むときの2つの基準

筋トレのメニューの組み方には、様々な理論があります。しかし「この組み方が科学的に正しい」という意味での理論は、実はほとんどありません。

コンテストで優勝するレベルの筋トレYouTuberでも、世界的に有名なボディビルダーでも、彼らの筋トレのメニューの組み方の効果を科学的に立証しているわけではないのです。

では何を基準にメニューを組めばいいのでしょうか。以下では筆者がメニューを考える時の2つの基準を紹介します。

楽しさを重視するか?効率を重視するか?

「楽しさ」は筋トレを継続するために非常に重要な要素です。筋トレにおける楽しさには「大きな重量が挙げられる」「狙った部位に効かせられる」などが挙げられます。

逆に「なかなか扱える重量が上がらない」「狙った部位に効いているのかわからない」という気持ちを抱きながら筋トレを継続するのは難しいでしょう。

一方で「効率」も同じくらい重要な要素です。コンテストなどで結果を出しているトレーニー(筋トレをしている人)が実践しているメニューには無駄がなく、正確にこなせれば効率的に効果が出やすくなっているはずです。

これを自分のメニューに取り入れれば、自分の体にも変化が出るかもしれません。無駄な苦労はモチベーションの大敵。モチベーション維持に必須の結果を得るためには、効率的なメニューが必要です。

しかしときにこの2つの要素は対立します。例えばダンベルベンチプレスの方が、バーベルベンチプレスよりも筋肥大に効果的だというトレーニーは少なくありません。

しかしダンベルベンチプレスはベンチプレスに比べて扱える重量も小さく、さらには目的の部位である大胸筋に効かせるのも難しいというデメリットがあります。

このときにそれでもダンベルベンチプレス(効率)を選ぶのか、やはりバーベルベンチプレス(楽しさ)を選ぶのかと問われれば、筆者は楽しさを選びます。筋トレを趣味としてやっている以上、最も重要なのは楽しさだと考えるからです。

これは他の部位、他の種目、あるいはドロップセット法ジャイアントセット法といったトレーニング法でも同じ。自分の楽しいという気持ちを基準にメニューを組んでいれば、必然的に筋トレが楽しくなり、継続につながるはずです。

確実にメニューを実践できるか?

どんなに楽しいメニューを組んでも、それが実践できなければ全く意味がありません。

例えば筆者は1回の筋トレに1時間半かかるメニューを週に4回行う組んでいたことがあります。このメニューは確かにじっくり筋トレを楽しめるのですが、1回に1時間半かかるとなると、筋トレをする日は仕事を早めに切り上げたり、プライベートの予定を入れられなかったりするという問題がありました。

そのためなかなか思い通りにメニューが実践できず、筋トレに対するモチベーションが下がってしまったのです。

筆者はこのとき早々にメニューを変更したため現在も筋トレを続けていますが、そのままモチベーションが下がっていれば筋トレを止めてしまっていた可能性もあります。したがって筋トレのメニューを組むときは、自分の生活と照らし合わせたうえで「実践できるかどうか」をよく検討する必要があるのです*。

※「実践できなかった日」などの例外はあって構いません。大切なのは「通常通りの生活をしていれば実践できるかどうか」です。

具体的な筋トレのメニューの組み方と考え方

具体的な筋トレのメニューの組み方と考え方

4年間の試行錯誤の末、現在筆者が実践しているのは全身を6分割(肩・背中・腕・胸・脚前部・脚後部)したメニューです。これを週6日のペースで行なっています。このメニューにしているのには大きく3つの理由があります。

第一の理由は「できるだけ毎日筋トレがしたいから」です。多くのプロボディビルダーのトレーナーを務めたクリス・アセートの著書『ボディビル・ハンドブック』によれば、高頻度の筋トレは疲労や怪我につながり、非効率的になりやすいと書かれています。

ボディビル雑誌「FLEX magazine」が編集した『HUGE』の中では、初心者は週4回以上筋トレをしてはいけないとも書かれています。そのため1週間に6日の筋トレは、あまり効率的ではないと結論づけることもできます。

しかしそうした効率とは別に、筆者には「筋トレが好きだから、毎日少しでも筋トレがしたい」という気持ちがあります。これを優先した結果がこのメニューです。

第二の理由は「1回のトレーニングに集中しやすいから」です。複数の部位(例えば「胸と腕」など)を1回の筋トレで行うと、どうしても後半の種目で集中力が切れてしまいます。惰性で筋トレをすると怪我の危険もありますし、何より楽しくありません。よって安全面でも精神衛生面でも、短時間少種目が良いと判断しました。

第三の理由は「スケジューリングのしやすさ」です。「週に6日も筋トレしていて何がスケジューリングだ!」という声が聞こえてきそうですが、逆に細かく分割することで1回の筋トレ時間が短くなり、スケジューリングがしやすくなっているのです。

上のメニューは1回およそ30分〜50分で終わります。これなら仕事やプライベートのスケジュールを無理に調整しなくても、よほどのことがない限り実践できます。

ただ先ほども書いたように効率性には疑問がありますし、実際に疲れを感じることも少なくありません。ただここで知っておくべきなのは「万人に正しいメニューなどない」ということです。

自分にとって何が最善なのかを自分の頭で考えて、情報を取捨選択し、メニューを組む。そうした試行錯誤の末に生まれたメニューこそが「自分にとって正しいメニュー」になります。

「自分にとって正しいメニュー」を見つけるための3種類のメニューの組み方

以下には「自分にとって正しいメニューを見つける」ための参考情報として、3種類のメニューの組み方とそれぞれのメリットとデメリットを紹介します。

各メニューの種目については、自宅でも実践しやすいようにダンベルとフラットベンチがあればできるものにアレンジしています。そのため、それぞれのメニューの組み方を提唱するトレーナーやトレーニーの種目とは変わっているのでご注意ください。

また各種目のやり方は、それぞれの種目名のリンク先の動画を参照してください。なお表中の「RM」は「Reps Max」の略称で、限界をむかえる回数を指します。重量設定はこの回数を目安に行いましょう。

筋肉の使い方を覚えよう!「全身×週3回」

まさにこれから筋トレを始めるという人や、「いまいち筋肉への効かせ方がわからない」という人におすすめなのが「全身×週3回」です。

「全身×週3回」のメニューの組み方

部位 種目 RM セット数
ダンベルベンチプレス 15 3
背中 ワンハンドダンベルローイング 15 3
ダンベルスクワット 15 3
腕(二頭筋) ダンベルカール 15 3
腕(三頭筋) フレンチプレス 15 3
サイドレイズ 15 3

「全身×週3回」のメリットとデメリット

このメニューの組み方のメリットは「筋肉の使い方を習得しやすい」という点です。筋肉の使い方とは「神経系の発達」と「フォーム」という2つを指します。

筋トレを全くしていない人の体は、負荷をかけてダンベルを上げるための神経伝達機能が未発達です。大阪行岡医療大学の行岡秀和教授の論文「筋力トレーニングについて」によれば、筋力の向上には筋肉の大きさと、速筋(type2線維)の比率の増大、そして神経系の発達であるとされています。

したがってよりレベルの高い筋トレをするためには、神経系の発達が必要不可欠です。これは比較的多い回数(ハイレップ)のトレーニングで鍛えられるため、上表では重量設定を15RMとしました。

ただしクリス・アセートはこの場合でも10RM程度の重量を扱うようアドバイスしています。つまるところ、個人によって差があるため「自分が目的の筋肉に意識を向け続けられる回数」を模索する必要があります。

また初心者はあまり高重量を扱うと、すぐにフォームが崩れてしまいます。フォームは怪我の防止にも、目的の筋肉に効かせるためにも重要な要素です。「全身×週3回」は各部位1種目に限定しかつ高頻度で行うことで、1種目あたりの集中力を高め、早期のフォーム習得が期待できます。

デメリットとしては筋肥大を目的としたメニューではないため、このメニューをずっと実践していても効率的な筋肥大が見込めないという点です。したがって「目的の筋肉に効かせる」という感覚が理解でき、かつフォームが確立すれば別のメニューに変更する必要があります。

下半身+腕・背中+胸+肩で分割しよう!「2分割×週3回」

「全身×週3回」の次に導入したいのが全身を「下半身+腕」「背中+胸+肩」の2つに分割する方法です。

「2分割のトレーニングなら週4回にして1週間に2サイクル回そう」というトレーナーやトレーニーもいますが、実際にやってみるとかなりきついのと、スケジューリングの観点からここでは週3回に減らしています。

「2分割×週3回」のメニューの組み方

メニュー1
部位 種目 RM セット数
ダンベルスクワット 4〜10 3
ブルガリアンスクワット 10 3
腕(二頭筋) ダンベルカール 4〜10 3
コンセントレーションカール 10 3
腕(三頭筋) フレンチプレス 4〜10 3
トライセップスキックバック 10 3
メニュー2
部位 種目 RM セット数
背中 ダンベルデッドリフト 4〜10 3
ワンハンドダンベルローイング 10 3
ダンベルベンチプレス 4〜10 3
ダンベルフライ 10 3
ダンベルショルダープレス 4〜10 3
サイドレイズ 10 3

「2分割×週3回」のメリットとデメリット

分割にするメリットは、全身をまとめて鍛える時よりも一つの部位を限界まで追い込める点にあります。2分割より3分割、3分割より4分割と、より細かく分割するほど追い込み度は高くなっていきます。

しかし細く分割すれば、それだけ筋トレの頻度が上がり、スケジューリングが難しくなります。そのためまずは2分割で週3回で筋トレをしようというわけです。なお「2分割で週2回」になると、頻度が少なすぎて超回復の効果を活かし切れないので注意しましょう。

一方デメリットは3分割以上よりも追い込めないこと、そして1回あたりの筋トレがキツくなることです。種目数を増やせば追い込み度を上げられますが、そのぶん後半種目の集中力は下がり、その部位を追い込めなくなります。

特にメニュー2では肩をやる頃にはかなり集中力が低下しているはずです。そのため適宜自分が重点的に鍛えたい部位を前半に持ってくるなど、微調整が必要になります。

下半身・胸+肩・背中+腕で分割しよう!「3分割×週4回」

最後に紹介するのは筋トレがやや習慣化してきて、頻度をあげようと考えている人向けの「3分割×週4回」です。ここでは「下半身」「胸+肩」「背中+腕」の3分割を紹介します。

「3分割×週4回」のメニューの組み方

メニュー1
部位 種目 RM セット数
ダンベルスクワット 4〜10 3
ワイドスタンスダンベルスクワット 10 3
ブルガリアンスクワット 10 3
メニュー2
部位 種目 RM セット数
ダンベルベンチプレス 4〜10 3
ダンベルフライ 10 3
ダンベルプルオーバー 10 3
ダンベルショルダープレス 4〜10 3
サイドレイズ 10 3
リアレイズ 10 3
メニュー3
部位 種目 RM セット数
背中 ダンベルデッドリフト 4〜10 3
ワンハンドダンベルローイング 10 3
ダンベルショルダーシュラッグ 10 3
腕(二頭筋) ダンベルカール 4〜10 3
コンセントレーションカール 10 3
腕(三頭筋) ダンベルフレンチプレス 4〜10 3
トライセップスキックバック 10 3

「3分割×週4回」のメリットとデメリット

3分割にするメリットは、2分割よりも一つの部位あたりの追い込み度が高くなる点にあります。上表のメニューでは大きな筋肉の後に小さな筋肉の種目を設定しているので、より集中力を保ちやすくなっているはずです。

また週4回に設定することで、筋トレと筋トレの間に1日のオフが挟めるのもメリットです。これによりオフ明けの筋トレの質が高まります。これ以上頻度を増やすと休養が不十分になり、疲れが取れないまま次の筋トレをむかえなくてはなりません。

しかし週4回の筋トレを仕事やプライベートの予定と調整しなければならないという点は、このメニューの組み方のデメリットです。筋トレを予定していた日に別の予定が入れば、オフが2日間になってしまうのでメニュー間の差が生まれてしまいます。

したがって「3分割×週4回」を採用する際は、こうした予定変更に神経質になりすぎない余裕のあるメンタルが必要です。

まとめ

筋トレはトライアンドエラーを繰り返して上達していくものです。これはメニューも同じで、自分の体で結果が出るかは実際に一定期間実践してみなくてはわかりません。

頭の良い人や真面目な人ほど、始める前から「正しいやり方」「正しいメニュー」を探しがちですが、筋トレの世界ではそうするほど身動きが取れなくなっていきます。

「面白そうだな」「なるほどな」と思ったものから試してみて、結果が出なければ修正を加えていく。そうして「自分にとって正しいメニュー」を作っていきましょう。

関連おすすめ記事

おすすめ記事

筋トレサプリメント 1

日本人メジャーリーガーなどのプロスポーツ選手や、プレスラーYAMATOさん、ボクシング亀田兄弟、レイザーラモンHGさんなど筋トレをしている有名人には、サプリメントを積極的に飲んでいる人も少なくありませ ...

【コスパ・人気重視】HMBサプリおすすめランキング!効果・品質や口コミを比較 2

男性向けHMBサプリおすすめランキング【コスパ・人気重視】 筋トレといえば「プロテイン」というイメージがありましたが、最近ではHMB配合のサプリメントが注目を浴びていて、プロスポーツ選手などのアスリー ...

パーソナルジム・プライベートジムおすすめ比較ランキング 3

全国展開しているライザップ、24/7ワークアウト、エススリー、リボーンマイセルフ(旧シェイプス)の4社に体験潜入し(地域別では他社も体験)、実際にトレーナーさんからお話を聞き、ジム内部の見学をしてきま ...

筋トレ初心者はダンベルとフラットベンチを買うべき 4

筋トレを始めたばかりの人にとって、いきなりジムに通い始めるのはハードルが高いですよね。だからといって、筋トレグッズが全くない人が自宅でできるトレーニングは限られています。 ここでは自宅筋トレ歴4年の筆 ...

筋トレ初心者必見!レベルアップするために手に入れたい器具&グッズ10選 5

本サイトでは以前「筋トレ初心者必読!まず買うべき2つのグッズとおすすめの自宅筋トレメニュー10選」と題して、筋トレ初心者は1セットのダンベルとフラットベンチをまず買うべしと提案しました。 しかし残念な ...

ホームジムを作ろう!筋トレ器具・マシンの正しい選び方4つのポイント 6

筋トレをする人なら一度は夢見るホームジム。しかし自宅の環境にとびきり恵まれていない限り、「万人にとっての完全無欠のホームジム」を手に入れることはできません。 だからこそ会員制ジムやパーソナルジムが存在 ...

ホームジム 7

「ホームジムを作ろうと思って基本のフラットベンチとダンベルを買ったけれど、イマイチ筋トレが充実しない」そんな初心者ホームトレーニーは多いのではないでしょうか。 ここではホームトレーニング歴4年の筆者が ...

-筋トレ・ダイエットの知識

Copyright© 筋活ガイド【筋トレ・ダイエット】 , 2018 All Rights Reserved.